第56回フォーラム
「JABA特集」


日時:2019年4月7日(日)
    2:30PM講演会開始
    6:00PM講演会終了
会場:UCLA Anderson School of Management, Room TBA(決定次第アナウンスします)


講演1
「最新のフィンテック企業の動向とブロックチェーン技術の活用の進展」
平林高明
UCLA Anderson School of Management


要旨:フィンテック(ファイナンス×テクノロジー)という、身近でありながら非常に幅の広い概念について、いくつかの最新のフィンテック企業の動向を交えながら、金融・経済上の課題をどのように解決しようとしているのか紹介する。その上で、フィンテックが既存の金融機関のビジネスにどのような影響を与えるのか、金融機関との協働の余地はあるのか等について、日本での検討状況にも触れつつ概説したい。次に、フィンテックの中でもビットコイン(Bitcoin)に代表される仮想通貨に利用されているブロックチェーン(Blockchain)と呼ばれる技術について簡単に説明するとともに、それが金融以外の産業分野(医療やエンターテインメント、行政等)でどのように活用が進められているのか紹介する。本講演を通じて、フィンテックやブロックチェーンの概念に少しでもなじんでもらえることを目標とする。

ご略歴: 2012年3月東京大学法学部政治学科(第Ⅲ類)卒業。在学中にリーマンショックを経験し金融システムの重要性に惹かれ、同年4月に金融庁入庁。同庁では、地域銀行の将来の収益分析や新しい検査・監督の在り方を検討。また2014年から2年間、財務省主計局に出向し、ヨーロッパの財政状況や予算制度の調査等を実施。2017年よりUCLA Anderson School of ManagementにてMBA留学中。また、現在、Exa Innovation Studio(EIS)にて、フィンテック企業調査のアカデミックインターンシップ中。

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講演2
「医療分野における研究開発と社会実装の間」
笠原真吾
UCLA Anderson School of Management / 厚生労働省


要旨:新たに開発された技術が社会で実用化されるまでには、乗り越えなければならない様々な障壁があり、ときに「死の谷」などと恐れられる。本講演では、研究開発と社会実装の間をテーマに、規制行政および保険行政の観点から、医療分野における現況を紹介したい。はじめに、簡単な自己紹介を兼ねて、医師であり官僚である医系技官がどのような役割を担っているのか概説する。次に、新規に開発された医薬品や医療機器が、どのような流れで臨床現場に普及していくのか概要を解説する。行政や規制のシステムは複雑でわかりにくい、と考えている研究者およびビジネスパーソンの方々に、研究開発から事業化までのプロセスについて、大まかな地図を頭の中に描いていただくことを目標とする。

ご略歴: 2011年滋賀医科大学卒業、東京都立病院で初期臨床研修後、医療システムの変革を志し厚生労働省に医系技官として入省。保険局医療課で新規医療機器の保険適用や費用対効果評価を、健康局健康課で受動喫煙防止法案の法案作成を担当。2017年よりUCLA Anderson School of ManagementにてMBA留学中。社会医学系専門医。滋賀医科大学臨床研究開発センター客員助教。