第37回SCJSF&NDC スペシャルフォーラム 

2015年5月5日


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講演1No.1
「セレンディピティの計画的創出」

合田圭介 (Keisuke Goda)
内閣府革新的研究開発推進プログラム ImPACT
東京大学大学院理学系研究科 教授
カリフォルニア大学ロサンゼルス校工学部 兼任

「自然科学」は自然現象の法則性を明らかにする学問です。そして、その学問の前提として、研究対象とする現象を再現させることが必須とされてきました。そのため、これまでの自然科学研 究では再現性の高い現象のみを研究対象とし、また、その再現性に基づき応用技術化してきたのです。しかし、歴史が示す通り、 多くの科学的大発見は、偶然の幸運な発見である「セレンディピティ(砂浜から一粒の砂金)」によってもたらされています。私がプログラムマネージャーとして推進している内閣府革新的研究開発推進プログラム ImPACTの『セレンディピティの計画的創出では、人間的な時間制限によりこれまで私たちが見逃してきたこの「科学的セレンディピティ」を 「計画可能な出来事」に変えていくことにより、グリーンイノベーション及びライフイノベーションの双方に質的変革を引き起こし、世界をリードする新たな産業の創出を図る画期的な試みを行っています。本講演では、本プログラムが目指す究極的な細胞検索エンジンの開発について紹介します。

略歴: 北海道札幌市出身。2001年にカリフォルニア大学バークレー校理学部物理学科を卒業(首席)。2007年にマサチューセッツ工科大学理学部物理学科で博士課程を修了(理学博士)。カリフォルニア工科大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校を経て、2012年より東京大学大学院理学系研究科化学専攻の教授。2014 年より内閣府革新的研究開発推進プログラムImPACTのプログラムマネージャー。先端光技術を基軸とした分野横断型研究において世界のトップランナー。グローバルな環境での研究開発を通じて、理系分野でのグローバルリーダーの育成に力を入れている。2014年にダボス会議として知られる世界経済フォーラムのYoung Global Leaderに選出。同年の雑誌AERAの特集記事「日本を突破する100人」の一 人に選出。数々の賞を受賞。

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講演No.2
「ユーグレナの産業利用~これまでとこれから~ 」

鈴木健吾 (Kengo Suzuki)
株式会社ユーグレナ 研究開発担当取締役

株式会社ユーグレナは、世界で初めてミドリムシの屋外大量培養技術を確立した東京大学発のバイオテクノロジー企業です。ユーグレナ社では、ミドリムシを利用した事業を最終的に5つの分 野へ展開していく戦略を描いています。これはバイオマスの 5F の考えに則って、価格が高い順 からFood, Fiber, Feed Fuel, Fertilizerの各分野へ展開することを目的に、ミドリムシを生産していくものです。現在はバイオマスの5Fの内、一番価格が高い Food を切り口として、機能性食品 及び化粧品を事業化しておりますが、今後は、Feed 及び Fuel 等の事業化を目指していきます。 また、ユーグレナ特有の成分であるパラミロンは、水・油に対する不溶性を有する一方で吸水性・吸油性を持つ特殊な素材のため、洗顔剤やフィルム等への応用も考えられるため、将来的には化粧品以外にも様々な工業製品への利用可能性を追求していきます。

略歴: 東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了。 2005年東京大学在学中に株式会社ユーグレナの設立に携わり、 研究開発担当の取締役として就任して現在に至る。2014年に奈 良先端科学技術大学院大学発ベンチャー企業である株式会社植物ハイテック研究所に就任(兼任)。専門は微生物を用いた生物・環境工学。

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